株式会社ジーテック

制御機器を小ロット多品種で設計製作

AM2321による温度・湿度計測

マイコンで温度の計測例はよくあるネタだが湿度の計測はあまり見かけない。というわけでサンプルを作ってみたので紹介したいと思います。

使用機器

使用機器は下記のとおり。他、パソコンや電源、PICKIT2も当然ながら必要です。

温度センサーモジュール
Aosong Guangzhou Electronics Co., Ltd. AM2321
マイコンボード(PIC16F1947搭載)
ZEATEC co.,ltd. ZT-PIC16F194701(3.3V仕様)
USB-USART変換基盤
ZEATEC co.,ltd. ZT-FTDI03

接続

接続に関してはいたって簡単。CPUボードにあらかじめ必要回路が実装されているため4本の足を伸ばして接続するだけ。今回はデュポン(QIコネクタ)コネクタを使用して配線した。センサーの足が1.27ピッチなので基板実装でなければ少々難しい。 センサーのほうは記入する都合で不規則に並んでいるので要注意です。

プログラミング

コンパイラはCCS社のPCM Ver.4.132を使用しました。センサー用のライブラリを作りましたのでインクルードすることですぐに使用できます。注意点としてはセンサーがスリープからの復帰や応答待ちなどがあるためハードウェアI2Cを使用する事と一定間隔で読み込む事ぐらいです。ライブラリファイルと内容は以下のとおり。メインソースに#include “am2321.c”と記述してインクルードしてください。

AM2321のリファレンス AM2321_e.pdf
AM2321用ライブラリ am2321.zip
プロジェクトファイルも含めたサンプル zt-16f194701_am2321.zip
開発環境:MPLAB_IDE_8_92 + CCS-C PCMコンパイラVer.4.132

/*******************************************************************************
温度・湿度センサー(AM2321)用ライブラリ 2015/2/10作成

□提供元
ZEATEC co.,ltd. 

□ご利用について
転載・無断使用可です。このライブラリを使用した上での不具合等に関しては、いかなる内容におい
ても一切の責任を追わないものとします。

□使用方法
read_am2321()を1.5msec以上のタイマーに入れ、2回に1回の割合でデータを取得する。
I2Cはハードウェア制御を推奨とし、宣言例は下記のとおり。

#use i2c(MASTER, SDA=PIN_C4, SCL=PIN_C3,SLOW,FORCE_HW)//FAST=400kbps SLOW=100kbps
ピンアサインはPIC16F1947で使用した場合で、スピードは100kbpsとする。400kbpsは使用不可。

温度はtemperature、湿度はhumidityに10倍の値で格納される。表記する際には1/10で表記すること。

*******************************************************************************/    
int i2c_buff_am2321[8] = {0x00,0x00,0x00,0x00,0x00,0x00,0x00,0x00};
int am2321_status = 0;    //0.待機 1.機能コード送信 2.応答値読み込み    
long temperature = 0;    //温度    
long humidity = 0;    //湿度    

void read_am2321();

//センサーからデータ読み込み    
void read_am2321(){
    if(am2321_status == 1){
        am2321_status = 2;

            //スリープから起こす    
        i2c_start();
        i2c_write(0xb8);
            //delay_us(800);//ハードウェアI2Cの場合は不要    
        i2c_stop();

            //温度と湿度を読み込みコマンド送信    
        i2c_start();
        i2c_write(0xb8);    //書込みアドレス送信    
        i2c_write(0x03);    //機能コード送信    
        i2c_write(0x00);    //読み込みレジスタの先頭アドレス    
        i2c_write(0x04);    //読み込みレジスタ数    
        i2c_stop();
    }else if(am2321_status == 2){
        am2321_status = 1;
            //機能コード送信されてから1.5msec以上経過していれば読み込み    

            //読み込み開始    
        i2c_start();
        i2c_write(0xb9);    //読み込みアドレス送信    
            //delay_us(30);//ハードウェアI2Cの場合は不要    
        i2c_buff_am2321[0] = i2c_read();     //機能コードの返し    
        i2c_buff_am2321[1] = i2c_read();     //返信してくるレジスタ数    

        i2c_buff_am2321[2] = i2c_read();     //湿度の上位バイト    
        i2c_buff_am2321[3] = i2c_read();     //湿度の下位バイト    
        humidity = i2c_buff_am2321[2] << 8;    //湿度    
        humidity = humidity + i2c_buff_am2321[3];    //湿度    

        i2c_buff_am2321[4] = i2c_read();     //温度の上位バイト    
        i2c_buff_am2321[5] = i2c_read();     //温度の下位バイト    
        temperature = i2c_buff_am2321[4] << 8;    //温度
        temperature = temperature + i2c_buff_am2321[5];    //温度    

        i2c_buff_am2321[6] = i2c_read();     //巡回冗長符号 下位バイト    
        i2c_buff_am2321[7] = i2c_read(0);     //巡回冗長符号 上位バイト    
        i2c_stop();
    }else{
        am2321_status = 1;
    }
}
動作テスト

USB-USARTで接続して値を表示したところ問題なく取得できています。

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